2025.12.12 更新
2024年(令和6年)4月の「相続登記の義務化」に続き、不動産登記法におけるもう一つの大きな改正が施行されます。
2026年(令和8年)4月1日より、「所有権登記名義人の住所・氏名変更登記」の申請が義務化されます。
これまで任意であった住所変更の手続きが、法的な義務へと変わります。「過去に引越しをしたが登記を変更していない」「結婚・離婚により氏名が変わった」という方は、過料の対象となる可能性があるため注意が必要です。
本記事では、改正法の施行に伴う変更点と、不動産所有者様が取るべき対応について解説いたします。
所有者不明土地問題の解消を目的として、不動産登記法が改正されました。具体的な変更点は以下の通りです。
| 施行日 | 2026年(令和8年)4月1日 |
|---|---|
| 義務の内容 | 登記名義人の氏名または住所に変更があった日から2年以内に変更登記を申請しなければならない。 |
| 罰則規定 | 正当な理由なく申請を怠った場合、5万円以下の過料に処される対象となる。 |
これまでは、不動産の売却時や抵当権抹消時などに合わせて変更登記を行えば実務上問題ありませんでしたが、施行日以降は、変更の都度、速やかな手続きが求められます。
今回の法改正において、実務上最も注意が必要な点は、「施行日前に生じた住所・氏名の変更」も義務化の対象となることです。
施行日(2026年4月1日)以前に住所や氏名が変わっている場合
→施行日から2年以内(2028年3月31日まで)に登記申請を行わなければなりません。
「法改正前のことだから関係ない」という誤解が生じやすい部分ですが、すでに引越しを済ませている場合であっても、登記簿上の住所が現住所と一致していない場合は、猶予期間内に手続きを完了させる必要があります。
ご自身で申請を行おうとして、「書類が足りない」「法務局で何度もやり直しになった」というケースは少なくありません。特に以下のようなケースに当てはまる場合は、専門的判断が必要となるため、司法書士へのご相談を強くお勧めいたします。
登記申請では、登記簿上の「旧住所」から「現住所」までのつながりを公的書類で完全に証明する必要があります。
数回の引越しを経ている場合、現在の「住民票」だけでは過去の住所が記載されていないことがあります。その際は、「戸籍の附票」や「住民票の除票」などを遡って取得し、住所の履歴をパズルのように繋ぎ合わせなければなりません。転籍や自治体の合併などが絡むと、この収集作業は非常に複雑になります。
これが最も専門知識を要するケースです。
住民票の除票や戸籍の附票には保存期間があります(かつては5年、現在は150年に延長されましたが、古い記録はすでに廃棄されていることが多いです)。
引越しから長期間経過している場合、「繋がりを証明する公文書が存在しない」という事態が起こり得ます。この場合、権利証(登記済証)の原本提示や、実印を押印した「上申書」の作成など、法務局が認める代替手段を講じる必要があり、一般の方にはハードルが高い手続きとなります。
登記申請は、管轄の法務局(不動産がある場所)に対して行います。オンライン申請に対応していない場合や不慣れな場合、平日の日中に窓口へ出向く必要があります。司法書士に依頼すれば、戸籍等の書類収集から申請、完了後の書類受領まですべて行うため、お客様の貴重な時間を奪いません。
義務化の施行直前や直後は、法務局および関係窓口の混雑が予想されます。
まずは、ご所有の不動産の登記情報を確認し、「現在の住所・氏名と一致しているか」をご確認ください。
当事務所では、住所変更登記に関するご相談や手続きを承っております。
「長年放置しており、何から手をつけて良いかわからない」といった場合でも、司法書士が正確な調査を行い、適切な手続きをサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。
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