2026.02.25 更新
親御さんや親族の成年後見人に選任された際、あるいはこれから後見制度を利用しようとする際、多くの方が直面するのが「施設入居や入院の手続き」です。その際、施設側から「後見人なんだから、連帯保証人になってください」と言われて困ったことはありませんか?
結論から申し上げますと、「成年後見人は本人の連帯保証人にはなれません」。
これは法律上のルールであり、ばんなリーガル司法書士事務所でも多くの方からご相談いただく非常に重要なポイントです。今回は、なぜ後見人が保証人になれないのか、その理由と対処法をプロの視点で分かりやすく解説します。
成年後見人の主な仕事は、本人の財産を守り、生活や療養に関する契約を本人に代わって行う「財産管理」と「身上保護」です。
あくまで「本人の財産の中から」支払いを行う役割であって、万が一本人が支払えなくなったときに、後見人自身の個人の財布から身銭を切って支払う(保証する)義務はありません。
もし後見人が独断で連帯保証人になってしまうと、本人の利益を守るべき立場でありながら、自分自身が債権者(あるいは利害関係者)となってしまう「利益相反」のような状態を招く恐れもあり、家庭裁判所からも基本的には認められません。
現実問題として、施設入居や入院の契約書には「身元保証人・連帯保証人」の記入欄があることがほとんどです。しかし、後見人は以下の対応をとるのが正解です。
保証人欄ではなく、本人欄の隣などに「成年後見人」として署名・捺印します。これにより「支払いは本人の財産から責任を持って行います」という意思表示になります。
法的に権限があることを証明し、保証人がいなくても「後見人がついている=支払いが滞るリスクが低い」という安心感を施設側に伝えます。
最近では、厚生労働省の指針により、成年後見人がいる場合に保証人がいないことのみを理由に入院や入居を拒否することは不適切であるとされています。
どうしても施設側が納得しない場合は、以下のようなサービスの利用を検討します。
一定の保証料を支払うことで、保証人の代わりをしてくれる法人サービスです。
お住まいの地域によっては、身元保証人がいない高齢者を支援する仕組みがある場合もあります。
「後見人=なんでも身代わりになってくれる人」という誤解は、施設側にも本人側にも根強く残っています。しかし、無理に保証人になってしまうと、後見人自身の生活を脅かすリスクになりかねません。
ばんなリーガル司法書士事務所では、成年後見制度の複雑なルールや、実務上の運用について丁寧なアドバイスを行っております。「施設からこう言われて困っている」「制度の使い方が分からない」という方は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。プロの知見で、本人とご家族の安心をサポートいたします。
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